【08-09FW】Dior Homme by Kris Van Assche

今までのエディ・スリマンのDior Homme像を求め、
クリス・ヴァン・アッシュのDiorHommeを批判するのは簡単だ。
僕はそういうことは、したくない。


Dior上層部がクリスに何を期待し、クリスがDiorHommeをどうとらえ、
今の時代にどうコレクションをのせるのか、それに興味がある。


【08-09秋冬】Dior Homme by Kris Van Assche


■短い着丈は終わらない、新しいパイピングジャケット
07-08FWは、トム・ブラウンに始まるアイビーの流れで、
紺色に白の縁取りが施された、いわゆるパイピングブレザーが注目アイテムでした。しかしストリートではまだ見かけなかったです。


さて、左のDiorのジャケット。そのパイピングブレザーとは違いますが、黒に黒のパイピングのジャケットとなっております。また、(おそらく)バックサイドもこったパイピングが施されえております。


またシルエットは、着丈がが極端に短く。テーラードの基準でいえば、ベストの着丈くらい短くなっています。





■エリに変化あり、シャツのエリ?
画像では、よく分からないですが、
シャツのエリか、何かがちょっと変わっています。
プラダがダブルエリを出したシーズンなので、
08-09FWはエリの変化に注目か。








■新生DiorHommeの象徴か!?
08SSに引き続き、ハマーパンツが登場。


コレクション前半は、
側章のパンツが登場するのですが、
後半は、08SSに皆をビックリさせた
ハマーパンツが多数登場します。


左の画像のように、
着丈が短く、タイトめの上着の下に、
このゆったりとした、プリーツのパンツの
スタイルが、とても新しく、格好が良く見えます。


08SSの時はハマーパンツを見て、
正直「マジ!?」と思っただけに、この08-09FWは、
その見え方の違いにビックリしました。


ひょっとしたら、直近の08SSのハマーパンツ、
思いのほか売れるかも。



■男性像の変容
先の日記で述べたことに関連して、
そのブランドが狙う体型
http://d.hatena.ne.jp/kibby/20080119


クリスのDiorHommeの描く男性像は、
かつての中性的なフェミニンな男性、
あるいは、少年のような体型から、
男らしい男性へと変化しました。


中でも、左の画像のモデルは後期のエディのDior Hommeではありえなかった
隆起した肩のガタイの良い、男らしいモデルである。



■その他
全体的に黒いコレクションとなったわけだが、
不気味な発色をするミドリとアカのアイテムもチラホラ登場する。
また、新しいDバックルのベルトも登場した。ブーツ(?)も注目。
黒人モデルを多用、エディの時は07-08FWでやっとお一人の登場だった。



■ハチから蝶へ
蝶のコサージュなどDior Hommeらしさは、
上記にあげた作り込んだアイテムなどクチュール的なものに求めたのか。
そういえば、08SSの象徴的なアイテムは、あの豪華な靴だった。
まだまだ進化しそうなクリス・ヴァン・アッシュのDiorHomme。
とにかく早く、動画で、このコレクションを見たいです。