LILANZ by JI WENBO 09春夏コレクション

kibby2008-09-05

東京コレクション初登場となった中国のブランド『LILANZ(利郎、リーラン)』。デザイナーはJI WENBO(計 文波)という方で、07年ミラノコレクションに中国人としては初めて参加するなど、中国人デザイナーの草分け的存在といえそうだ。


コレクションは、メンズ。テーマは”世紀商泰”。中国語で何を意味するのか、ちょっと分からないのですが。コレクションの内容は、ミリタリーのテイストがかなり用いられていた。配布資料によると「兵馬傭(*)に残された古代のディテールやデザインを再構成し、現代のファッションとして再生します」とのこと。ミリテリーのデザインリソースを「兵馬傭」に持ってくるのは、なるほど中国ブランドだと思いました。また、モノトーンで構成されたコレクションは、素材使いが特徴的で、素材そのものか、コーティングなどの後加工でか、とにかく光沢感のあるものが印象に残りました。どうも日本製のテキスタイルが好きなデザイナーらしいので、今回のコレクションにも日本のものが多様されたのかもしれません。



ブランドたるLILANZ自身は1990年より中国で展開されているブランドらしいのだが、日本で成功するかどうかは別として、今回のショーの目的は、中国アパレル企業”利郎有限公司”としてプロモーションだったのかもしれない。また、あのWWDの今週号の東コレのインスピレーションの特集でも、このブランドだけが無回答になっており、その対応に謎が謎を呼ぶ。



最後に、今回ショーに招待してくださったL様、本当にありがとうございました!


*兵馬傭…2200年前の秦の始皇帝の陵墓を守るために作られた陶製の人形