「レディース・ジャケット」の商品解体

kibby2006-03-21

ワールドベースボールクラシック
日本対キューバ戦を見ながら、
「レディース・ジャケット(JK)」の商品解体をしました。


なお、このJKは、先日亡くなった親戚の遺品です。
感慨深いものもあるのですが、良い機会となりました。
ありがとうございます。


JKの商品解体としては、今回で三回目ですが、
レディースのものは初めてでした。
それでは解体前に分かる範囲のスペックを紹介。


【スペック(解体前)】
  ・JK
  ・サイズ42 (いわゆる13号)
  ・ブランド:バーバリー
  ・アパレルメーカー:三陽商会
  ・表地:ウール100% 裏地:キュプラ
  ・六釦ダブル
  ・胸ポケット 有り(箱型)
  ・腰ポケット 有り(フラップ付き・まっすぐ) 
  ・背抜き(夏物だと思われる)


上記の他に、レディース特有の
後ろの肩のところでダーツをとっていた。
また、後ろの衿裏のところは、
カラークロスではなく、共布をバイアスにして使っていた。
これもレディースで多い特徴。


解体前の仮説として、(これを鍛えたいと思っていた)
前身頃のところの芯地についてであるが、
「接着芯であろう」というものは立てました。


【解体の結果】
仮説「接着芯」については、
やはり結果として「接着芯」でした。


ですが身頃にまんべんなくべたーっと、
接着芯がついており、ビックリしました(写真)。


ですが肩パットは、4層構造になっておりました。


【感想】
テーラードJK」という言葉の定義が良く分からないですが、
今回解体したJKは、この部類に入るのでしょうか。


テーラード」をもっともスタンダードな
「紳士服仕立ての」という意味で用いるならば、
明らかに今回のJKはテーラードJKと呼ぶことはできないし、


「婦人服に比べると素材・型・仕立て方などが
 硬くしっかりと仕立てられたもの」という意味で使うにしても
テーラードJKと呼ぶことはできない。しかし、


今これもおそらく「テーラードJK」と呼ばれそうだ。
「しっかりと仕立てられた」の「しっかり」という言葉が
あやふやなことに端を発するのだが、


これを機会に、「テーラード」を考えていきたい。

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【参考】
テーラード」について
http://www.mode21.com/fashion/tailored.html

「浴衣」の商品解体
http://www.fujikiya-kimono.com/blog/?p=39