『地続き感のある未来』

ファッションとはサーフィンのように、
時代という波に乗るのを楽しむものだと思っています。


世相が無意識レベルで、皆さんに働きかけ、
ファッションに限らず、何かが流行ったりするわけで、


今年は、どういう時代の波に乗って、
名だたるクリエーターが表現を展開するのか、
私自身が何を感じて動くか、いつも楽しみにしております。


さて、私の中で、ふつふつと出てきている
今年の波、というか、キーワードが、
『地続き感のある未来』です。


近年CSで、爆発的なヒットをあげた
OVA攻殻機動隊』の描き方にそれがあります。
http://www.kokaku-s.com/


従来の未来感というのは、
手塚治虫の『鉄腕アトム』に代表される描写ですが、
2003年4月7日にアトムは生まれなかったのが現実です。


2999年はどうなっているのかは、全く分かりませんが、
思うに、20××年までは、新しい科学技術が発達するにしても、
手塚治虫が描いたような、未来にはなっていないように思います。
畑もあれば、浮浪者のいる公園もあると思います。
それが『攻殻機動隊』の描く『地続き感のある未来』です。


ファッションでは私が、07SSで大注目している
バレンシアガでは、まさに『地続き感のある未来』が
コレクションで展開されているように思います。
http://www.vogue.co.uk/Shows/Reports/Default.aspx?stID=39136


かつてのスペースルックと、
今の『地続き感のある未来』との相違は、
研究しなくてはいけないのですが、


リアルクローズとの影響もあって着れる未来服に至るのではと思います。
これぞ『地続き感のある未来』。