JKの「袖丈」は出せますし、ツメれもします

【上衣の「丈」に対するプライオリティがそれ程高くない今】という昨日の記事に関連して、今回は、ジャケットの袖丈のお直しについて書こうと思います。

私も客として、セレクトショップに行って感じるのですが、お店側は「お直し」ということをあまりしたがりません。お店の中に、お直しの加工所がない場合が特にそうで、パンツの股下などは、加工するのが当たり前なのでいいのですが、JKの袖丈などは、工賃もかかり、フィッティングも軽視しがちです。

たまに「袖丈の長さがちょうどいいので、これが(あなたの)サイズです」という接客を受けることもあるのですが、これはナンセンスです。なぜなら、同じ身長や巾でも、腕の長さは人それぞれ違い、厳密にいうと左右差もあるからです。今、袖丈に対するプライオリティがそれ程高くないとはいえ、直した場合が、よりカッコよくおめしいただけます。では、本題へ。

ウール100%のジャケットというのは、袖を出すことも、ツメることもできます。袖口についた釦や切羽も、キレイに移動できます。
・「ツメる」のは、それこそ際限なく袖口からツメれますが、
・「出す」のは、表地・袖裏がたりる限り、およそ1.5cm〜2cmは出せるのが常です
(出せる範囲はJKによって違うので、正直ほどいてみないとわかりません)。

ただ例外として、「ツメ」に関して、最近のテーラードJKに多い、袖口の釦が実際に開閉できる「本切羽」は、釦ホールの移動ができないので、袖口からはバランスが崩れない範囲で、それ以上ならば、袖山(肩)からツメます。

以上は、ウールの一般的なテーラードジャケットについて言えることで、レザーや綿のジャケットなどの素材の特性、そしてシャツやブルゾンなど袖口のデザインによって、必ずしも言えない場合もありますので、店頭、またはお直し屋さんに、現物をお持ちいただいて、是非ご相談ください。


新人アパレル販売員のために no.5(2010/3/9追記し、昇格)