あえて中国へ行く

【執筆中】


毒入り餃子の事件で、
反中国感情が高ぶっている今。
僕は、あえて中国に行くことに決めた。


日本人は、隣国の中国をあえて見ようとはしない。
潜在的にが大半を占めるとは思うのだが、中国を下に見ているのが日本人だ。


しかし、経済成長率は抜きんでており、
次の経済をリードするのは中国だ。
それは認めたくないかもしれないが、確実である。


日本の何とかタワーをはるかに凌駕する高層ビルたち、上海。
副都心線たった一本で騒ぐ東京、北京は今年あと何本地下鉄が通ることやら。
高級ホテルの建設ラッシュ、マカオ。…


日本で目に見えて分かるところでいうと、
中国人観光客の消費行動、中国銀レンカードの日本の一部大型小売店への導入


ここ最近、僕の中で、ファクトリーとして中国を見るのではなく、
マーケットとしての中国を見る必要性があるような気がしてならなかった。


そこで、僕は中国の今を知るため、
2008年夏季オリンピックの地、北京を訪れた。


中国への訪問は、二年前の上海に次ぐ二度目になる。
当時は学生で、縫製工場、百貨店などを見て回った。


北京を選んだのは、
やはりオリンピックと中国の首都を見ておきたかったからだ。
また中国の歴史を知る上では北京を外すことはできない。


実際に北京に行って感じたことは、私も日本人として残念だが、
(ハードは)既に日本を上回っているかもしれないということ。


ソフトの面でいうと、
二年前に上海に行った時に感じた接客サービスの違和感はもはや感じなかった。
(単に、上海と首都北京の違いなのかもしれないが)


帰国後、近所の本屋に行くと、
反中国がらみの本がコーナーとして出来上がっていた。
そりゃ売れるから仕方がないか。


しかし、中国産が全部悪いとはいえない。
そもそも、ファッションでいえば、中国産に頼らざるを得ないし、
これはあまり知られていないことだが、日本製でも、
中国人が日本に来て、縫っているのが現状だ。
日本に来て縫う中国の職人は、かなり勤勉で、仕事を求めている。
日本の労働集約産業たる縫製業を支えているのは、
実は中国人なのかもしれない。