DistrictUA別注のScyeの『Pコート』

知らぬは一生の恥。
知らなかったからこそ、今さら書ける「サイのPコート」



画像:District United Arrows別注のScyeの『Pコート』


11月15日の今年の冬も『Pコート』!?
http://d.hatena.ne.jp/kibby/20071115 を書き終えて、
いろいろ調べているうちに、数々のサイP伝説を知らぬまま、
サイPを手に入れてしまったことに、今、物凄い恐縮しております。


ここでサイのPコートを語るのは、
アクアスキュータムやバーバーリーのトレンチコートの良さを語るくらい、
当たり前過ぎて、恥ずかしいことなのかもしれないが、
冒頭でも述べたよう、サイP伝説を知らなかったので、
知らなかったこそ、私キビーなりに、サイのPコートの良さを書こうと思います。


まず、Scye(サイ)について
デザイナーの日高久代とパターンカッターの宮原秀晃が
2000年にスタートした日本のデザイナーズブランド。
「Scye」とは、「袖ぐり、鎌」を意味するテーラー用語。


公式HP http://www.scye.co.jp/ によれば
「19世紀のエドワーディアンスタイルに見られる
英国式テーラーリングをクリエーションのベースに、
現代的な解釈を加え、再構築することで
クラシックとモダンの融合した新しいスタイルを提案。
表層的なデザインのみならず、カッティングや内部構造にも
配慮したアナトミカルな服作りを特徴とする」


エドワーディアンに根ざした
英国のテーラーリングをベースにしていることが、
サイの服の優美なシルエットと、
その定評を生み出しているのだと思います。
なお、英国ベースのためか、サイズは英国サイズ表記。


サイP伝説については、
ネットでもいろいろ挙げられておりますが、
03年には発売日に、ユナイテッドアローズの店頭にて、
サイPを買わんとするお客様が開店前に列を作ったようです。
(今年はモンクレールで開店前に行列を作ったお店も多いようですね。)


District UA別注のサイのPコートについては、
DistrictのHPやブログで細かく述べられており、
是非ともご覧いただきたいのだが、
http://www.district.jp/info/back0709.html#070906
http://district.jugem.jp/?day=20071019
http://district.jugem.jp/?eid=140


いつからDistrict United Arrowsがサイに別注しているかは、
分からないのだが、毎年しっかりDistrictは別注をお願いしているようで、
年を重ねるごとに、着丈の長さなど別注のデザインも微変しているようだ。


今季の別注Pコートのスペックは、
「KING OF PEA」と称された全国展開のSCYE BASICSに、
ラインナップされているレギュラーのサイのPコートとは下記の点で違います。
・長い着丈(フル丈)
・紺・黒・グレー・ベージュの四色展開
・バックベルトを廃して、スッキリと

他にも、いろいろあるのだろうが大きくは、この三点。


サイPは、ウェストのシェイプが特徴的で、
ブリティッシュ特有の優美さ・カッコ良さを感じさせ、
無骨になりがちなPコートを一層洗練されたものに昇華させています。


別注のサイのPコートのサイズスペックは、
私が購入したサイズ「36(S)」の現物採寸によると、
着丈・・・78
袖丈・・・60cm(レギュラーのように、上がりの段階で、あと1cm欲しい感じ)


レギュラーのサイのPコートのサイズスペックは
http://len.bz/brand/scye_b/06.html を参照させていただくとして、
着丈の長さの違いは歴然。別注はレギュラーより4cm長く、
同じサイのPコートでも全く違った雰囲気になります。従って、
色だけの別注や、単なるブランドタグ付けなど、
最近よく見かける「いわゆる別注」とは一線を画します。


コーディネートとして、
今日一日スニーカーを履いて着用していたところ、
下半身にかけて、バランスが崩れて気持ちが悪い気がしました。
サイP自身が、無骨さが抜けた洗練されたシルエットであるからだと思います。
従って、ドレスシューズや、ブーツなどの革靴にあわせるのがベターかと。


最後に、
DistrictUA別注のサイPは、定番商品(継続品番)であること、且つ、
その別注商品ということは数字が取れるというお店期待を凄く感じるのですが、
それに加え、大人目線(≠オジサン目線)で作られていることに、
20代も後半に差し掛かった私キビーとしては、
20前後のヤング層とファッションに差別化を付けるためにも都合が良いです。


他の方のブログで、DistrictUA別注のサイPを年をまたいで、
より詳しく述べていらっしゃるので、是非ご覧ください。
■Mのブツ欲日記
http://blog.so-net.ne.jp/dir_butsuyoku/2006-10-26
http://blog.so-net.ne.jp/dir_butsuyoku/2007-10-25

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エドワーディアン
 衿は大きなボナパルト・カラー、ダブル・ブレステッドで肩幅は狭く
 肩先が盛り上がり、長い上着丈でシェープド・ラインが特徴。当時人
 気があったデザインをモチーフにした装いで、ウエストをシェイプし
 たフロックコートやフロックスーツに代表されるスタイルのことをいう。

 http://www.fashion-j.com/mt/archives/000854.html より