職人による「ネーム刺繍」のすすめ。

kibby2007-12-12

このブログをご覧の中で、お若い方は特に、
上着の内側のネーム刺繍という存在を忘れておいででしょう。


ですが、私、ネーム刺繍というものには、
こだわりがあり、スーツの上着やJKには必ずいれます。
ブルゾンなどにはいれませんが。


私は、ネーム刺繍は、その服に命を吹き込むものだと思っています。


ネームを入れることで、交換ができないし、
ネットオークションに出品することもできません。ネーム刺繍は、
完全に自分の一着にするという覚悟の表れだと思っています。


『ロスト』という米ドラマで見たのですが、
ネクタイを買って、タグを切らずに締めて、使い終わったらお店に返品する。
そういったことの真逆の精神が、ネーム入れだと思います。


また、近年のパターンオーダーの浸透で、
オーダースーツにもネームを入れることがあるのですが、


最初は、既製服ではできない、オーダー特有の
見返しの切りかえし部分に入るネームに誇りを持っていたのですが、
刺繍の機械化の浸透とともに、ネーム刺繍も機械化されているのか、
毎回全く同じ刺繍が入ってくるのに、
家庭用ミシンのワンタッチでポンっ!刺繍を想像させ、むしろ、
刺繍用ミシンを使った職人によるネーム刺繍に価値を感じるようになりました。


また、熟練の職人ならではというのもネーム刺繍にはありまして、
画像の「K」のように、いわゆるコンピューターミシンでは、
こういった遊びを、クイックに且つフレキシブルに入れることはできません。


ネーム刺繍というのは、高いものではありません、数百円の世界です。
刺繍職人のいるお店ならば、数分で入れることができます。
是非、あなたの一着にネーム刺繍という刻印を残してみては。