「ウェスト、ツメてもらいたいんですけど。。」

「3月」です。まだまだ寒いですが、暖かい日もあって、そろそろ春物を出す時期に差し掛かっております。なので、この時期に増えるのが、前に買った服が体型の変化で合わなくなったので、直してという先地品の直しの要望。

さぁ、このブログを見ている新人アパレル販売員の皆さん。「ウェスト、ツメてもらいたいんですけど。。」と言って、ウールのスラックスをお持ちになったお客様に対して、どう応対しますか?

ウールのスラックスというのは、ウェストのダシ・ツメのお直しが可能です。ヒップの縫い目をほどいて、縫い代分出すことができます(だいたい4cm)。ツメもしかりですが、5cm以上ツメる場合は三方詰めというツメ方にすべきなので、それについてはいずれ。

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【ウェストの詰め方〜フィッティング編〜】
さて、フィッティングの技術的な方法ですが、まず、そのスラックスをお客様に履いていただき、ホックからツメたい距離分のところに、ピンで疑似的なホックを作ります


そして、そのピンで作った疑似ホックに実際にかけてもらい、キツいか、ゆるいか感想をうかがいます。履いた状態で、実際に座ってもらったりしてもよいでしょう。

ウェストを出す場合は、この逆にピンを打てば大丈夫です。また、ウール100%のスラックスであれば、縫い糸の跡もスチームアイロンできれいに消すことができます。

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なお、まれに現場でも、フィッティングの際にウェストの後ろの部分をつまんで詰め寸法を決めている方を見かけますが、これは正確な寸法がとれないので、オススメしません。

そして注意しなくてはいけないのが、素材です。綿のスラックス(チノパン)や、綿などの他の素材が混紡されたウールのスラックスで、ウェストを出す場合は、縫い糸をとった跡がどうしても残ってしまうので、そのことをお客様にご説明してから、お直しを承ってください。クレームのもとになります。

以上、【新人アパレル販売員のために no.4】