一輪挿しで、故郷・日本を偲ぶ

先日、日比谷・出光美術館に行ってまいりました。当館では『茶 Tea ―喫茶のたのしみ―』と題しまして、抹茶に限らず、煎茶や中国茶のお道具や書画など出光コレクションより約120点を展示しております。「木米喫茶図」の素朴な感じや、尾形光琳尾形乾山のために描いた「深省茶碗絵手本」が印象的でした。


出光佐三(出光興産)、五島慶太(東急急行)、畠山一清(荏原製作所)、根津青山(東武鉄道)、弥太郎にはじまる岩崎家(三菱財閥)など創業者や伝説的な経営者が、自分のコレクションをもって、美術館を開くにあたるのは感銘をおぼえます。日本の美術品が海外に散逸するのを防ぐため、趣味、社会の目など蒐集には、それぞれの理由があるとは思いますが、私のような下々の人間が、それを拝めることに「感謝」以外に言葉がありません。


写真は、出光美術館のお土産ショップにて販売していた「一輪挿し」。手のひらにも満たない、小ぶりなサイズとなっております。そしてお値段は、なんと500円しません。残念ながら祥瑞(しょんずい)ではありませんが、おそらくベストセラーかと。台湾に、こちらを持って行って、あちらの草花を挿し、故郷・日本を偲ぶアイテムにしようと思います。

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『茶 Tea ―喫茶のたのしみ―(出光美術館)』
2010年4月3日(土)〜6月6日(日)
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
*詳細は、必ず上記公式WEBにてご確認くださいませ